国家資格は強い。
仕事も子育ても両立しやすい職種!
早稲田医学院歯科衛生士専門学校教員禹(う)さん
仕事と子育ての両立がしやすい!資格一つでどんな地域でも働ける!
歯科衛生士の魅力はどのようなところでしょうか。
禹氏歯科医院は予約制なので、基本的に残業はほぼないところが多く、決まった時間に仕事が終わるため、自分の時間もしっかり確保できます。この日は皆でご飯に行こうとか決めてプライベートを充実させたり。夜勤もないので、私の中では条件は良いなと思うんですよね。
あとは、全国どこでも就職先を見つけやすく、資格があれば仕事に困らないです。
私も沖縄に在住した経験もあるんですけど、歯科衛生士という国家資格があるからどうにかなるよねと不安になることはなかったです。
歯科衛生士の資格があるから、引っ越した先でも仕事面での不安がないことは心強いですね。
禹氏本当にそう思いました。沖縄は歯科医院でも探したんですけど、結果的に歯科衛生士の学校が近くにあり、新しいことにチャレンジしてみてもいいかなと思って歯科衛生士養成校の教員になりました。
結局1年で沖縄から戻ってきたんですけど、そこでも東京で仕事を探すことに対して不安は感じなかったです。
あとは就職先を探すにしても、さっきも伝えたように基本的に残業はないので、子どものお迎えが遅くなってしまうのが、ほとんど無いのは助かってます。実は今シングルマザーなんですけど。
シングルマザーとして歯科衛生士の働きやすさを感じることはありますか。
禹氏やっぱり子どもを育てるにあたって、勤務時間が決まってて残業が基本的にないところは本当に助かってます。しかも、歯科衛生士の就職先は女性が多い職場なので、周りの方がすごく理解してくれていて。皆が応援してくれる感じがすごくありがたいなと思ってます。
働きやすいことも良いところですし、仕事に関してもやりがいを感じることが多いです。
歯科衛生士としてどのようなところで仕事のやりがいを感じていますか。
禹氏患者さんの口腔内の状態が改善していく過程を直接見ることができるところです。
同じ教務の中でお母さんが看護師をされている方がいて。その方が、看護師との一番の違いは、歯科衛生士は直接患者さんに施術できて、改善していく過程が見れることだと言っていて。
歯科衛生士は、歯石を取って歯周病や歯周炎・歯肉炎とかを改善していくことができるんですね。
状況があまり良くないような患者さんに対して、自分が施術することで、だんだん改善していくんです。患者さん一人ひとりの口腔内が良くなっていく。その過程を見ると、やっぱりすごくやりがいを感じます。
それこそ歯周病って、1回だけの施術じゃ完治しないんですけど、時間をかけて何度も施術を続けていくことで、口腔内の改善が目に見えるんですよね。それはものすごくやりがいに繋がりますし、改善するまでの過程で、患者さんとお会いする機会が増えるに伴い関係性も出来上がってくるので、人と話すのが好きな私にとってはそれも楽しかったです。
素直さと頑張ろうという気持ちがあれば、歯科衛生士になれる

歯科衛生士に向いているのはどのような人だと思われますか。
禹氏学力がどうこうとかっていうよりは、私の中では、一番大事なのはやっぱり人柄かなと思います。素直さとか。何か言われたときに素直に受け止められるようなことは大事かなと思っていて。
学力に関しては、入学の時に低かったとしても、やる気があれば、本当に頑張れば取れるって私は思っているんです。
素直さが大事とのことですが、働いたときにどのようなところで素直さが大事になってくるのでしょうか。
禹氏例えば、1年目とか特にドクターや先輩衛生士に、こうした方がいいよっていうアドバイスをもらったりするんですよね。その時に、”実習先ではこうやっていたし、こっちの方がいいと思っているから。”と先輩方のアドバイスを取り入れられないと、やっぱり成長できないかなと私は思うんですよね。
あとは、患者さんからの言葉もちゃんと素直に受け止められないと、今後の成長には繋がらないかな。
歯科衛生士だけではないけど、学生だけではなく社会に出ても素直さってとっても大事かなって私は思っています。
患者さんからの言葉とは、どのような言葉があるのでしょうか。
禹氏実習生だったり、新人衛生士さんとかに対してですが、いつも来てくださってる患者さんだと「新しい子、元気なくない?」とか言われることもあるんです。「ちょっと笑顔が足りない」とか。やっぱり緊張していると、それこそ実習生や1年目の新卒衛生士だとあったりするみたいで。
あとは、技術的なところ。歯周ポケットを測る検査をするんですけど、その時に「今日痛かった」とか、そういった言葉を本人や他のスタッフに言われたり。
その時に「どのくらいの加減でやったら良かったのでしょうか」とか質問をしてくれるような、素直に受け入れられる子が成長が出来るかなと。
技術スキルをあげて行くためには、そういった患者さんや先輩からの言葉をちゃんと受け入れて活かして行くことが必要かなと思います。それがないと、なかなか経験値を上げられないというところに繋がってくるんですよね。
必要な要素でいうと、素直さという部分と、あとは人とコミュニケーションを取れることかなと思います。
人とコミュニケーションを取るのが苦手でも、取ろうと努力をするというのが大事かなと思うんですよね。
コミュニケーションを取ることが苦手という子もいるかと思いますが、学校生活の中で苦手意識を減らすことは出来るのでしょうか?
禹氏そういった学生に関しては、実習へ行く前までに教員側でフォローします。中には、最初は教員とも目を合わせるのが難しいっていう子もいます。ですが、例えば歯科衛生士として仕事をするときに、術前説明とか術後説明とか、「今日何をしますよ」とか「今日はこうだったからもっとこうしましょう」って話をする際に、声が小さくて聞こえないとか、目を見て話せないとなると、患者さんからすると「大丈夫かな?」と不安になってしまうので。そういった話をしたり。
ちょうど私が話をした学生は、教務室に来るときにちょっと明るく大きな声が出せるようになってきて。やっぱり気持ちかなって私は思うんですよね。頑張ろうって気持ちがあるとできるかなと思います。
あとは、実習で小学校に行って大人数の前に立って話す機会があったり。そういったことを学生のうちにいっぱいやるので、少しずつ慣れていけるといいなという希望もありますね。
距離感が近く包容力のあるフォロー体制

学校の特徴や魅力を教えてください。
禹氏教員と学生の距離がとても近いというか、アットフォームな感じです。
学生とは、教務として接するんですけど、ただやっぱりプライベートの話をしたりとか。距離が近くて何かあったときに、”先生!”って頼られるような存在でありたいと、私自身思っています。
この前、学生がアンケート書いてくれたのがチラッと見えたんですけど、「包容力がある」って書いてあって、何かあった時に頼れるっていうのは務まっているんだ、良かった。と思って嬉しかったです。
学生との距離が近く、お姉さんのような存在なんだろうなと思いました。その距離感をつくるために何か意識されていることはあるのでしょうか?
禹氏正直特にないと思うんですけど、早稲田の教務って早稲田の卒業生がすごく多いんですよ。昼間部の教員は、早稲田出身ではない方が1人くらいで、それ以外はみんな早稲田出身なんですね。
だから多分、この雰囲気で育った人たちが、今教務をしているからかなと思います。雰囲気は私の学生の時と似ていると思います。
禹氏は早稲田出身ですが、他にも学生時代に感じていた学校の魅力はありますか?
禹氏現実的なところでいうと、立地がいいかなと思います。私が学生時代のときは、午前で授業が終わった日などは友達と新大久保まで歩いてお昼食べて、新大久保から新宿まで歩いたり。今はちょっとしんどくて無理ですけど、学生のときは友達と話しながら歩いてどこにでも遊びに行けました。
歯科衛生士になりたいよりも、「この学校に入りたい」だった!

禹氏はどのようなきっかけで歯科衛生士になろうと思ったのでしょうか?
禹氏実は私の姉が歯科衛生士で、早稲田の卒業生なんですね。今、歯科衛生士の専門学校は3年制ですが、姉のときは2年制だったんですね。今の3年制でも忙しいのに、当時の2年制ってとっても忙しかったと思うんですね。姉は好きなことだけやって生きている感じで、すごく何かを頑張るぞっていう感じにはあんまり見えないタイプだった気がするんですけど。その姉が机に向かってすっごい頑張っている姿を見た時に、こんなに変われるってすごいなって思って。
私も進路に悩んでいて。その時期に歯が痛くなって歯医者さん行って歯科衛生士さんのやさしさに触れて、姉が歯科衛生士の勉強を頑張っているのを見て。
私もそれくらい厳しいところに身を置いた方が良いと思って。歯科衛生士になろうと思ったよりも、この学校に入ろうみたいな感じですね。
歯科衛生士になりたいというよりも、この学校に入りたいという気持ちが強かったというのは歯科衛生士養成校への志望動機としては珍しいですね。実際入ってみてどうでしたか?
禹氏学校に入って、それこそ本当に担任してくれた先生が、自分の中では尊敬できる人不動の1位になっているんですけど。その先生に出会えたことも良かったと思います。それが、3年間ずっと担任をしてくれていた先生です。早稲田に入って、その先生に出会えたことは良かったなと思います。
その先生に憧れているのと、あとは実習先の歯科衛生士さんたちが、みんな「仏」って読んでいる歯科衛生士さんがいたんですけど。すごくテキパキしているんですが、人柄もすごく良くて。その歯科衛生士さんみたいになりたいって、私も含め皆が思うくらいで。その先輩も早稲田出身の歯科衛生士だったんですが、それもすごいなぁと。
歯科衛生士になって良かったと思いますか?
禹氏歯科衛生士を目指した動機としては、あまりないパターンだと思っているんですけど。でもやっぱり、歯科衛生士になって良かった。それこそ、今シングルマザーで子育てしながらで。本当にあの時、私は資格を取って良かったと思いました。資格があることは強いです。